64 Script "Chapter 1" 
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第5話 進むべき道



『貴族殺し』

 ユミルとの再会以来、マグナスは度々昔の事を
思い出していた。
思い出の中に現れる『貴族殺し』と呼ばれた男に、
マグナスは特別な想いを寄せる。


「…マグナ……ス


「大丈夫…!?
 マグナスッ!


…貴族殺し!!

前から何処かおかしいと…

出て行け! 貴様など…


「何故、黙っているんだ?
 どうして本当の事を…?


「悔しくないのか…よ…
 ………………さ……ん……



軍師ヒューゴー
「…こらッ!
 何をボーッとしておる。
「今から説明を始めるぞ。
 …良いかッ!?

軍師ヒューゴー
「今回の任務は、西部へ向かう
 ユミル王子一行の護衛じゃ。
「王族を目の敵とする革命軍が
 このチャンスを見逃す訳もなく
 西部側の城を占拠しおった。
「…と言うわけで、革命軍の掃討、
 占拠された城を取り戻すまでが
 我々の任務となる。
「では、こちらを見てくれ。


それでは説明を始めるぞ。

今回は、東側に位置する『荒城ダンクワルト』を
本拠地として行動することになる。

目標となるのは、西に向かって
約1日半の距離にある『ブルグンド城』じゃ。

ユミル王子の部隊を護衛しつつ
この城を制圧、西部への進路を確保することが
今作戦の目的である。

なお、王子の部隊が本格的に行動を始めるのは
作戦開始後、しばらくしてからじゃ。
それも考慮に入れ、進軍するようにな。

東西に長く伸びたこの地では、
目標地点にたどり着くまでに長時間を要する。
疲労による能力の低下には要注意じゃ。

若干ではあるが、敵の情報が入って来ておる。
これ迄に比べ、敵の総数は増えたようじゃが、
全体の統制はとれておらん。

…とは言っても油断は禁物じゃ。
目的達成までは、決して集中力を絶やすなよ。

長期戦になるほど、傷つき倒れる者が多くなる。
…犠牲は出来るだけ少なくな。


軍師ヒューゴー
「どうじゃ、マグナス?
 王子の所へ挨拶にでも行くか?

マグナス
「護衛任務であれば俺達が
 先行する事となる…。
「…もう時間が無い。
 王子への挨拶は、無事任務を
 終えてからでいい。

軍師ヒューゴー
「ユミル王子はお前に会いたがって
 いるようじゃが…
「仕方ないのぉ…。
 では、そろそろ行くとするか。
 私は外で待ってるぞ。

ディオ
「マグナスッ、
 おい、待てよ!
「お前一体、何者だ?
 あの王子とどんな関係
 なんだ?

マグナス
「………。
 ただの幼なじみだよ。

ディオ
「ただの幼なじみ……って?
 おい待てよマグナス!

ディオ
「どういう事だって
 聞いてんだろッ!?



<荒遊の地トゥブルク>
年輩の男性
「革命軍の奴らは、中央の王族を殺す
 ためなら何だってするって話サ。
「結局どいつもこいつも、
 自分の事しか考えてないんだろうヨ。

<イドフ>
年輩の女性
「南部の軍が、こんなところまで?
 珍しいこともあるもんだね。
「西部の関門まで遠征とは…、
 西部軍と何か問題でもあったのかい?
 ま、あたしらには関係ないことかね。


<レホボス>
少女
「北に連なる高い山々があるでしょ?
 あればバトゥルメント山脈よ。
「パラティヌスを南北に…
 貧富に分けている山脈よ。
 誰もあの山を越えられはしない…。
「父さんたちが、どんなに一生懸命
 働いたって中央には行けない…
 一方通行なのよ、あの山はね。


<交易の地エルゴレア>
少年
「アンタ、南部軍の人だろ?
 さっきの戦い見てたよ!
「いいなぁ〜、強いなぁ〜。
 …オイラ、ついていっても
 いいかなぁ?
「なぁ、お願いだよ!
 オイラもアンタみたいに
 強くなりたいんだよ。

ユニットリーダー
「…君は?

トロア
「エルゴレアのトロアってんだ。
 なぁ、頼むよぉ。

1.「しょうがないなぁ。
2.「ダ・メ・だ。

1.
ユニットリーダー
「しょうがないなぁ。

トロア
「ありがとう。
 オイラ絶対力になるよ!


2.
ユニットリーダー
「ダ・メ・だ。

少年
「……チェッ!
 わかったよ…。


(トロアのイベント終了後)
年輩の男性
「オレは、西部に暮らすくらいなら、
 南部の方がマシだと思うよ。
「だってそうだろ?
 西にはローディス教国があるんだぜ?
 いつ何が起こるか分からねぇ…。
「ローディス教国の監視が気になって、
 夜も眠れないさ。好き好んであんな
 所へ行くヤツがいたら見てみたいよ。


<宿場町フントゥア>
酒場の親父
「ずいぶんと物々しいなぁ。
 大きな事件でもあったのかい?
「…おっと、悪い悪い。
 俺もこの道のプロだ。
 立ち行った事は聞かねぇさ。
「しかし革命軍とかいうヤツらが
 暴れてんのに、ご苦労なこったな。
 …気をつけてな。

<工業の地ハライブ>
老人
「おぬしら南部軍が、革命軍なんぞに
 躍起にならんでも…
「コトが大きくなれば、ローディスが
 何とかしてしまうさ。お偉いさん方は
 面目丸つぶれじゃがな。


<タザの村>
若い女性
「第二王子のユミル様って、なんだか
 母性本能をくすぐられる感じよね?
「あのどこか寂しげな紫の瞳が、
 『守ってあげたい!!』って
 思わせるのよね…。
「でも、あの寂しそうな瞳…
 国王様に好かれていないという話は、
 本当なのかしら?
「ユミル様ご誕生の際に、王妃様が
 お亡くなりになられたからでしょう?
 …ユミル様の責任ではないのにね。


<ブルグンド城・ボス戦>

(ユミルの場合)
雷同のゾーンタク
「自ら死地へとやって来たか
 命知らずの王子よッ!
「国の未来の為、革命の為、
 そして多くの民の為に…
 ここで死ねッ!

王子ユミル
「何故、力で解決しようとする?
 もっと平和的な方法が……

雷同のゾーンタク
「何が平和的な方法だッ!!
 力で抑え付けたのは誰だ!
「お前達のやり方が、
 平和的だとでも言う気か?
 …いい加減にしてほしいな。

王子ユミル
「全て我々が…
 我々が悪いと言うのか?

雷同のゾーンタク
「あなたは何も分かってない。
 王や貴族の役目は何だ?
「己の事しか考えぬ連中が
 “上級”だと言うのか?
 …貴い者だと言うのか!?
「その命を我らに捧げ、
 真に貴き者となるがいいッ!!


(その他のユニット・男性)
雷同のゾーンタク
「お前達、なかなかやるようだな。
 しかしここは通さんぞ。
「ここで王子を亡き者とし、
 革命を大きく前進させるのだ!

男性リーダー
「前進? そんな野蛮な
 組織の揚げる革命を、
「民衆が支持するとでも、
 思っているのかッ!

雷同のゾーンタク
「ふんッ、お前らに我ら下級民の心は
 分かるまい。
「救われぬ心が生み出すものは、
 怒りだッ! 憎しみだッ!
 その感情が我らを奮い立たせた。

雷同のゾーンタク
「支持する者など要らぬ。
 共に戦う者だけが必要なのだ。

男性リーダー
「………。

雷同のゾーンタク
「どうしたッ!
 …臆したのかッ!!
「理想無き自分達の
 限界を知るがいいッ!
 …行くぞ!


(戦闘後)
雷同のゾーンタク
「私はここで…朽ちるのか?
 恨みも晴らせぬまま…
「王族のガキすら…
 殺せぬ…ままに…か……?
 …口惜し…い……ぞ…



『ユミルの想い』

 マイリージャの革命軍達を掃討し、西部関門の
制圧に成功した蒼天騎士団。
 西部地域へと進むユミル王子は、別れを前に自
らの想いを打ち明けるが、自分の無力さを知った
マグナスは、その想いに答えられない。



<A>ユミルがボスを倒した場合
<B>ユミル以外のユニットがボスを倒した場合


(進むべき道&問い掛ける者終了後)


伝令兵
「ここにいらっしゃいましたか。
 …マグナスさんですね?
「ゴデスラス将軍より、
 伝言を預かって参りました。

マグナス
「将軍からの伝言?

伝令兵
「はいッ、速やかにアッカ城へ
 帰還するよう言付かっています。

軍師ヒューゴー
「城へ帰還…?
 はて、何の用かの?

「詳しい事は分かりませんが、
 次の任務に関する説明があると
 聞いています。
「言付かったのはこれだけです。
 …それでは、失礼します。



マグナス
「…失礼します。

南部将軍ゴテスラス
「来たか、
 マグナス。

中央騎士レイド
「何と、あの時の若造か。
 …立派になったものだな。

南部将軍ゴテスラス
「気付いているとは思うが、
 革命軍が勢いを増して来ている。
「捕らえた反乱分子を吐かせた結果、
 ヴォルムス採掘場周辺の再制圧を
 企てている事が分かった。
「兵力の移動も確認されている。
 革命軍の指導者、フレデリックも、
 そこに向かっているようだ…。
「近日中に奴等が行動を起こすのは
 間違いないだろう。
 …しかし、詳細までは分からん。

南部将軍ゴテスラス
「そこで今回、中央の協力の下、
 奴等の準備が調う前に…
「ヴォルムスを強襲、制圧!
 指導者フレデリックを捕らえ、
 この混乱に終止符を打つッ!

南部将軍ゴテスラス
「しかし、参加全体の準備には
 ある程度の時間が必要となる。
「そこで、新人ながら多くの戦果を
 上げ、遊撃行動を得意とするお前
 の隊に先行してもらう。
「速やかに現地へ向かい、全力を
 もって革命軍の行動を妨げよッ!

マグナス
「そんな重要な任務を…

中央騎士レイド
「なーに、心配するな。後ろにはその倍
 以上の部隊が控える事となる。
「お前は革命軍を混乱させ、その行動
 を邪魔していれば良い。
 後の事は心配しなくてもいいぞ。
「お前達に邪魔されたら、連中の主力
 も出てくるだろう。そいつ等は俺が
 いただくからな。

南部将軍ゴテスラス
「例のゼノビア陣も
 出て来ると思われる。
「期待しているぞ。
 …マグナス。

中央騎士レイド
「革命軍兵士を生け捕りにする
 必要はないぞ、若造。
「この間の様な事になっても
 困るからなぁ。
 ハッハッハッハッ!!

マグナス
「………。

中央騎士レイド
「何だその目はぁ?
 文句でもあるのかッ!

中央騎士レイド
「フン、お前はアイツを
 どう利用するつもりだ?
「奴の戦績を、自分の出世の
 為に利用するつもりなので
 あろう?

南部将軍ゴデスラス
「ワ、ワシは奴が適任と思っただけだ。
 何を根拠に……

中央騎士レイド
「フッ…、まぁ良い。
「どうせあいつはお前の手の中に
 収まるような奴ではない。
 …あの目を見たか?
「父親そっくりではないか!
 奴は危険だ。
 …油断するなよ。

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