64 Script "Prologue" 
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第2話 『火種』


軍師ヒューゴー
「詳しい情報は得られなかったが、
 地形をもとに考えてみた。
「すぐに説明に移るぞ。
 …後ろの地図を見てくれ


それでは説明を始めるぞ。

今回は、北に位置する『教示の地スアキン』を
本拠地として行動することになる。

作戦の目的はユミル王子の救出となるが、
現時点では、ユミル王子が何処に囚われて
いるのか全くわかっておらん。

まずは、道なりに部隊を南下させ、
敵拠点をしらみつぶしに解放していき、
情報を集めるしか手はないようじゃな。


軍師ヒューゴー
「私に出来るのはここまでじゃ。
 …すまんな。
「では、私はアッカ城に向かう。
 任せたぞ、マグナス。


<セナルの町>
酒場の親父
「ここはバルダー鉱石を採掘する
 ヴォルムス採掘場があってな、
「労働者たちが汗水たらして働いて、
 採れたバルダー鉱石は、
 ローディスに流れるって寸法さ。
「どんなに一生懸命働いたって、
 自分らの生活が楽になる訳じゃない。
 報われねぇよな、アイツらも…。


<デセ>
年輩の女性
「『働かざるもの食うべからず。』
 …ってね。
「ちゃんと働いて良いことをした分だけ
 神様が生きる糧を与えてくれるんだ。
 ラクなんて、するもんじゃないよ。


<エルドレッド>
若い女性
「すみません…。
 軍の…方ですか?
「私…、見たんです。
 怪しい人たちが…
 中央の人を連れていました。
「…ええ、彼らは、
 工業の地イシロに向かうと…。


<イシロ到達時>
反乱分子の男
「…まだ来ないのか?
 早くしないと連中が来てしまう。

反乱分子の男
「我々の行動が軍に知れたのは、
 ついさっきだ。
「この付近には、王子の護衛しか
 南部の兵はいない筈。ギリギリだが
 我等の動きの方が速い!

反乱分子の男
「しかし斥候が戻って来ないのは
 どういう事だ?

反乱分子の男
「それは今調べている。
 それより自分の役目を忘れるな。
「我々があの三人を引き渡す事が
 出来なければ、全ては水の泡だ。

反乱分子の男
「き…、来た…。

反乱分子の男
「ん?

反乱分子の男
「南部軍だッ!!
 南部軍の連中が来た!!


<A>マグナスが解放した場合
<B>ディオが解放した場合
<C>その他のユニットが解放した場合


<イシロ情報>
年輩の女性
「南部がどんなに荒れていたって、
 私にはここが一番いいよ。
「元々この地方にはね…
 パラティヌスの民と共存していた、
 南部の民が暮らしていたんだよ。
「今じゃ、ローディスの力を借りた
 中央に制圧されてしまって…、
 強制労働をさせられているけどね。


<ゼイラの町>
年輩の男性
「ここら辺は荒れているだろ。
 生活もそうだが地形的にもな。
「昔この国を興した偉い王様がいてよ、
 その人も苦しんだらしいぜ。
 この山だらけの荒れた地形にな。

<ベルベラ>
老人
「中央から取り残され、
 荒れ果ててしもうた地域か…。
「ワシは別に、貴族がどうこういう
 つもりは微塵もないよ。ましてや、
 年寄りには逆らうすべもない。
「しかしな…自分の故郷じゃからな。
 出来るもんなら、
 なんとかしたいとは思うさ。


<ヴォルムス採掘場・ボス戦>

ユニットリーダー(男性)
「無駄に命を奪いたくはない。
 抵抗を止め、投降しろ!
ユニットリーダー(女性)
「無駄に命を奪いたくはないの。
 抵抗を止め、投降しなさい!

奸人クァド
「フンッ、命がなんだというのだ!
 我らの前では脅しにもならん。
「この命は革命に捧げたもの。
 貴様等には奪えやしない。
 …奪わせないッ!!
「階級の無い社会を、
 皆が幸せになれる世界を手にして
 みせる!!

奸人クァド
「我らの想いをッ、
 我らの怒りを受けてみよッ!


(戦闘後)
奸人クァド
「…何故止めを刺さない?

マグナス
「俺の様な下っ端相手に、
 命を懸けてどうする?
「言っただろう?
 無駄に命を奪いたくないと。
 生きてさえいれば……

奸人クァド
「フンッ!
 生意気な口を利く。
「情けをかけたつもり
 だろうが、我らの命運は
 もう尽きた。
「なんせ一国の王子様を
 襲ったのだからな…。

マグナス
「………。


『火種』

 騎士レイドの言葉に疑問を感じ、反乱分子の指
揮官を生け捕りにしたマグナス。その前で、レイ
ドと反乱分子は互いの主張をぶつけ合う。
ユミルの制止も聞かず、反乱分子に止めを刺そう
とするレイドだったが…



王子ユミル
「あなた達のおかげで助かりました。
 ありがとう。

王子ユミル
「…マグナス…といったね、
 君はあのマグナ……

中央騎士レイド
「おいおいおい、一体誰が、
 生け捕りにしろなんて言った?

マグナス
「…この様な行動に至ったのには、
 それなりの理由がある筈。
「彼等の話を聞くのも、
 国の為になると思いますが?

中央騎士レイド
「だまれッ!
 そんな話、聞くまでもない!

中央騎士レイド
「こいつ等“下級民”が考えるのは、
 自分と“今”の事だけだ。
「『苦しい仕事から逃げ出したい』、
 『今の生活を何とかしたい』、
 …ただ、それを望むばかり。
「先の事、国の事を全く考えず、自分
 達だけが不幸だと思い込むこいつ等
 の話など、聞く必要はないッ!

奸人クァド
「思い込みなものかッ!

奸人クァド
「自分達の事だけを考え、我々から
 全てを奪ったのは誰だ!
「全てお前らだッ!
 ローディス教国の庇護の下、
 上級民を気取るお前らだッ!
「自国の民を食いものにし、
 己の欲望に身を任せて生きる、
 獣の如きお前らだッ!!

中央騎士レイド
「…我々が獣だとぉ?
「我々はッ、
 国の繁栄と平和の為に
 この命を懸けている。
「上級民としてッ、
 当然の義務を果たし、
 その報酬を得ているのだ!

王子ユミル
「やめろ、レイド!

中央騎士レイド
「何をやめろといううのです!
 こいつ等は我々をッ、
「王子ッ、貴方を殺そうと
 したのですよ!
 ただ自分が楽になる為にッ!

中央騎士ジール
「王子、これも視察の内…
 いや、その締め括りです。
「大人しく見ていてください。

王子ユミル
「…何を…
 ……する気だ?
「レイド!
 何をする気だッ!!

マグナス
「ユミル王子は、やめる様に
 おっしゃっていますが…?

中央騎士レイド
「フン、威勢がいいなぁヒヨッ子。
 …王子は優しすぎるのだよ。
「王家の血を引くからには、この世の
 厳しさも学んで頂かなければ。
 …良い機会だろう?
「我々“上級民”に逆らった者を、
 どのように罰すれば良いのかを
 目に出来るのだからなぁ。

マグナス
「ふざけるなッ!

マグナス
「クッ!

王子ユミル
「マグナスッ!!

中央騎士レイド
「残念だなぁ、ヒヨッ子。
 これで今回の働きもチャラだな。

中央騎士レイド
「偉大なる開闢王の血に連なる
 王子に刃を向けたのだ。
「覚悟は出来ているな?

奸人クァド
「ローディスの犬となるには、
 立派すぎる血だな。

中央騎士レイド
「…良い覚悟だ。

王子ユミル
「やめろーッ!

異国の騎士
「…貴様は本当に騎士か?

中央騎士レイド
「何だお前は!!
 …何者だッ!

異国の騎士
「それともこの国の騎士は皆、
 人を喰らう鬼なのか?

謎の少女
「さあ、こちらへ。

中央騎士ジール
「貴様等ぁッ!

中央騎士ジール
「なんだぁ、貴様は…?
 邪魔をするなッ!!

謎の戦士
「サラディンッ!

サラディンと呼ばれた老人
「閃光を操りて、
 我、この者を鎖で封ず…
「影を打ち消せッ!!
 スタンスローター!

中央騎士レイド
「…野郎ッ、
 ふざけやがって!

中央騎士ジール
「逃がすか!!


王子ユミル
「…何も出来なかった。
 僕には、何もできなかった…

マグナス
「……ユミル…。


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