64 Script "Prologue" 
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第1話 『南部辺境』

テニー平原へやってきたマグナスは、ディオと
共にヒューゴーの下へと出向く。演習の内容を説
明し終えたヒューゴーは、部隊の指揮をマグナス
に任せると告げるのだった。



マグナス
「マグナス・ガラント
 参りました。

ディオメデス
「ディオメデス・ラング
 参りましたッ!

軍師ヒューゴー
「おお、二人一緒に来たか…。
 早かったな。
「ちゃんと準備はしてきたん
 じゃろうな、ディオメデス?

ディオメデス
「なんでオレだけに聞くんだッ!
 …ッたくよ!
「それからなぁ、オレの事は
 ディオって呼んでくれよ。
 その方がしっくり来る。
「お前もだゼッ!
 『ディオメデス(はぁと)』なんて
 呼ぶんじゃねーぞ!

軍師ヒューゴー
「分かった、分かった。
 そう興奮するな(汗)

軍師ヒューゴー
「さて、早速じゃが演習も兼ねて
 西の採掘場へ向かってもらう。
「最近、テオドリクス採掘場では、
 魔獣による被害がひどくてな。
 …併せて山賊の出没じゃ。
「地域の者は大変困っておる。
 そこでお前達じゃ。お前達の力で、
 魔獣、山賊を退治して欲しい。
「二人とも、
 そこの地図を見なさい。


まずは、自軍本拠地の位置を教えておこうか。
ここ『ゼミオ』が本拠地じゃ。
『本拠地』とは、自軍の部隊を派遣、撤退や、
編成を行ったりするための重要な場所じゃ。
故に、ここを落とされると敗北となる。

ここで、拠点の表示について説明しておこう。
点滅する○や□のポイントが『拠点』じゃ。
拠点とは、『町』や『村』、『砦』の事。
拠点での駐留は傷や疲労を癒す効果があるぞ。
青い拠点は自軍の、
赤い拠点は敵軍の支配下にある事を示しておる。
緑の拠点はどちらにも属さぬ中立の拠点じゃ。
また、青い□は自軍本拠地を、
赤い□は敵軍本拠地、目標地点を示しておる。
この2箇所だけは必ず覚えておくんじゃぞ。
拠点の説明はこれくらいで良いじゃろう。
…本題に戻るぞ。

今回の演習の目的である
『テオドリクス採掘場』は、
南西に向かって約1日の距離にある。
ここにたどり着く事を考えて進軍するのじゃ。
簡単じゃろう?
さっきも言ったが、
この辺りには魔獣や山賊が出没しておる。
初めての部隊行動じゃ。
仲間が傷つき倒れる事のないよう、
周りの状況に気を配って行動するようにな。

今後も私がこのように作戦について説明するが、
不要と感じれば省略することも出来る。
“スタートボタン”で作戦説明の終了じゃ。
…これで全ての説明は終わったな?
以上で、作戦説明を終了するぞ。


軍師ヒューゴー
「マグナス、
 …お前が指揮してみろ。
「出来るじゃろう?
 …いいな?

軍師ヒューゴー
「それでは演習開始じゃ。
 外で待っとるぞ。

ディオ
「オイッ、待てよッ!
 …何だよそれッ!
「そんな大事なことを、
 何のテストもせずに
 決めんのかよッ!

軍師ヒューゴー
「私なりにテストはしたんじゃよ。
 それに、これは仮の決定じゃ。
「そんなに目くじらをたてるな。
 …分かったな?

ディオ
「何でお前が指揮官なんだよ!
 …話がある、ちょっと来い。



『好敵手』

 自分が指揮官に選ばれなかったことに納得できな
いディオ。伝えられた決定を自らの実力で覆すべ
く、そしてマグナスとの実力の差を知る為に、一
対一の戦いを挑むが…



ディオ
「なぁ、オレと勝負しろよ?
 …お前が強いヤツなら構やしない。
「だけどオレより弱いヤツが
 指揮官だなんて納得いかねぇ!!
「オレの言いたいこと、分かるだろ?
 …オレと勝負しろッ!

<1>…分かったよ。
<2>…遠慮する。


<ムルズクの町到達時>

謎の魔法使い
「…な、南部軍か!?
 動きが速すぎる。

謎の戦士
「うろたえるなッ!
 この程度の誤差は問題ない。
「これより計画を実行に移す。
 いいかッ、ここで止めるぞ!
 止めねば全てが無に帰す。
「何も変わりはしない。
 分かるな!?
 全ては我々の未来の為だッ!

謎の戦士
「ここは任せたぞ!
 出来るだけ時間を稼げ!

謎の魔法使い
「さ、さぁ来い!
 権力者の犬共めッ!
「我らの邪魔を、
 …邪魔をするなぁッ!


<ムルズクの町情報>
年輩の男性
「パラティヌス王国は、四つの地域に
 分けられ治められている。
「王都ウィニアのある中央ラティウム
 バーサ信仰の厚い東部カピトリウム
 農耕の盛んな西部ウェンティヌス、
 そしてここ…南部アルバ地域だ。
 南部では昔から狩猟を生業とし、
 人は自然の中で生きてきた。
「パラティヌスがローディス教国に
 従属してからは、最も荒れた貧しい
 土地だといわれているけどな…。
「オマケに最近は、魔獣まで近くに
 現われ出してよ。アンタら兵隊だろ?
 …なんとかしてもらえねえか?


<修魔の地ホー>
老人
「最近、南部じゃあ中央の貴族に反感を
 もつヤツらが問題を起こしている。
「ヤツらを束ねている男の名前は、
 なんて言ったかなぁ。…そうそう、
 確かフレンドリーとか言ったな。
「…ん? なんか、ちと違うのう。
 フレ…ナントカじゃと、思ったが
 まあ、そんな感じの名前じゃったよ。


<ポードル>
少女
「そういえば、第二王子のユミル様が
 南部に視察にきているらしいわ。
「王族というだけで反感をもつ人たちが
 この地方には大勢いるから、
 何も起こらなければいいけど…ね。


<交易の地ジャド>
酒場の親父
「よぉ、そこのアンタ。
 一杯ひっかけていかねぇか?
「…しかし最近の若いモンの考える
 ことは分からねぇよなぁ。
 ウチにも馬鹿息子がいるけど、
「急に髪なんか結い始めやがって…
 オレは娘を持った覚えはないっての。
 ホント困ったモンだよ。
「『藍の民の風習だ!』…なんだと。
 そんなの、もう廃れちまってるしな、
 …社会に対する反発なのかな。
「こんな荒んだ世の中じゃあ、
 仕方もないのかなぁ…。


<ブカナン>
漂白の魔女
「…ん? あなた達から、
 特殊な…大きな力を感じるわ。
「この力は……エルムペドラね。
 あなた達のだれか、エルムペドラを
 もっているでしょう?
「…何を言っているのか分からない
 という様子ね。いいわ、面白い
 話を教えてあげる。

漂白の魔女
「エルムペドラっていうのはね。
 純粋な“力”の結晶体なの。
「風・炎・地・水・神聖・暗黒という
 属性の“力”が結晶化したもの、
 それがエルムペドラ。
「エルムペドラを所持する者は、
 その属性の加護を受けて、不思議な
 力を使えるっていわれているわ。
「あなた達にも力を引き出せるのよ。
 でも、今のあなた達がもっている
 のは、一属性の力だけ…
「機会があったら、他属性のものも
 探してみるといいわ。


<紡績の地ビルニヌコニ>
年輩の女性
「軍隊ってのは大変なんだろ?
 あんた達も繰ろうしたんだろうねえ。
「厳しい訓練を受けて、
 やっと軍隊に入って、
 …それで、山賊退治かい?
「それはまた、ご苦労な話だねえ。


<テオドリクス採石場・ボス戦>

十駄のスタビロ
「おのれ…
 もうここ迄来たか。
「まだだッ!
 ここで退く訳には、
 …負ける訳にはいかぬ!

ユニットリーダー
「貴様達が魔獣を
 操っていたのか?
「何が目的だッ!
 …何を企んでいる!?

十駄のスタビロ
「お前達に話してどうなる?
 何が出来る?
「我々虐げられる者の事を
 考えた事も無かろう?
 …我々の目的だと?
「……自由…。
 そう自由だ、自由を得たい。
 それが我々の目的だ。
「ただそれだけだッ!!
 …行くぞッ!



『反乱分子』

 テオドリクス採掘場を騒がした魔獣の出没は、
全て反乱分子の仕業であった。
マグナス達に捕らえられた反乱分子は、自分達が
王子襲撃の為に囮となった事、そして自分達の最
終目的が『革命』であると明かした。



マグナス
「お前達の目的は何だ?

十駄のスタビロ
「………。

ディオ
「戻るぞマグナス!
 王子が襲撃されたらしいッ!

十駄のスタビロ
「クックックッ。
 ……アッハッハッハッ!

マグナス
「何を笑っている?
 何がおかしいッ!

十駄のスタビロ
「“何が”だって…?
 マヌケなお前達がおかしいのさ。

ディオ
「何だと!

十駄のスタビロ
「マヌケなお前達に教えてやるヨ。
 俺達は“オトリ”なのさッ!
「本当の目的は…、革命だッ!
 王家、貴族の全てを滅ぼし、
 この国に革命を起こすんだッ!

十駄のスタビロ
「騒ぎを起こし、南部軍を引き
 付けるのが我々の役目…。
「貴様等のような新兵が来るとは
 計算外だったが…
 もう遅い、遅いぞッ!!
「ノコノコと視察にやって来た
 ユミル王子一行を襲撃し、
 革命の狼煙をあげてやるッ!
「…クックックッ。
 ……アッハッハッハッ!


『王子救出へ』

 ユミル第二王子が反乱分子の襲撃にあった事を
知ったマグナス達。詳しい情報も得られぬ状況で
あったが、自分達の手で王子を救出する事を決意。
その足で現地へと向かう。



ディオ
「待てよ、マグナス!
 何処へ行く気だ!?

マグナス
「…このまま、
 王子の救出に向かおう。

ディオ
「オレ達だけでか?
 そんなのムチャだ。

ディオ
「ユミル王子は何処にいる?
 敵の規模は?
「詳しい情報は何もねえ。
 一体どうするってんだ、えェ?
 マグナスさんよぉ!

ディオ
「それにだ! 本隊へは、
 どうやって知らせるんだ?

軍師ヒューゴー
「落ち着きなさい、
 ディオメデス。

軍師ヒューゴー
「今から本隊へ向かっても、
 恐らく手遅れになるじゃろう。
「囮の規模から考えても、
 敵は大した数ではなさそうじゃ。
「ここは、現地に最も近い我々が
 王子救出に向かうべきであろう。

軍師ヒューゴー
「近くで演習中の部隊も
 こちらに向かっておる。
「マグナス、
 お前がこのまま指揮を執り、
 王子救出に向かうんじゃ。

軍師ヒューゴー
「出来ればお前が救出するんじゃ。
 …その方が良いじゃろう。

ディオ
「???

軍師ヒューゴー
「本隊への報告には私が行こう。
 …その前に現地に向かうぞ。
「こんな状況では、ろくな作戦も
 立てられんとは思うが、
 アドバイス位はせんとな。


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